からだせんせいアンケート結果

2020年10月

 子どもに体のことを伝えたいと思われる方々に、それぞれお話をしていただきたいと考え、NPOからだフシギでは2016年より、「からだせんせい研修会」を開催してきました。これまで7回の研修会を開催し、修了されたからだせんせいは、延131人です。 (これまでの研修会の様子は、ブログをご覧ください)

 

 このたび、研修会に参加されたからだせんせいの方々に、その後どのような活動をされているかなどをアンケートで伺いました。ご協力頂いた皆様、どうもありがとうございました。アンケートの結果をこちらで公表いたします。個人の特定につながる記述は省いています。

 

今回のアンケートは、38名の方にご回答いただきました。

Q1:いつの「からだせんせい研修会」に参加されましたか?

Q2:参加された研修会は役に立ちましたか?→全員「はい」

Q3:「はい」の方は、どのように役に立ちましたか?

  • 幼少期からのヘルスリテラシーを身に付ける大切さを学びました。子供だから理解は難しいと思い込むのではなく、絵本やぬいぐるみなど、様々な媒体を使って子供に伝えられることを知りました。
  • 子どもに体のことを教えることの有用性
  • 食育関連の講座を担当し、実践する予定です。
  • 孫に読み聞かせをしました。(残念ながら、幼稚園や保育園ではやっていません。)
  • 紙芝居という素材があったので、順序だてて子どもたちにお話しできると思った
  • 具体的な子ども達に話をする方法等を学べた
  • 娘の保育園でお話会を開いていただきました。また、その後、自分自身もNPOの活動に参加するようになり、豊かな時間を過ごすことができました。
  • 自分の子どもやお友達に身体のお話をしてあげられた。特に自分の子どもとは日常の中で話すことができ、子どももことあるごとに関心を持って質問してきたり、身体にとって良いことをしたり、良くないことは止めたりしてくれる。
  • 看護者として視野の幅が広がった。地域を見据えての関わりを検討する機会となった。
  • お話し会の演目の一つに使わせてもらっています。
  • からだせんせいとしての活動ではなく、あくまでもお話し会のなかのひとつのお話しとして演じています。
  • 他の業種の方と交流できたことが有意義でした。
  • 保育園の保健教育で脳の話や消化器の話をしてみました。
  • 子どもに人体解剖や生理的現象の説明方法が、なんとなくイメージできた。絵本など媒体を示していただいたので、とても参考になった。
  • 前から必要だと思っていた「からだ育て」を医療の分類でわかりやすくまとめてある事が新鮮でした。
  • 3歳の孫と一緒に読み、自分の体に関心を持ってもらえました。
  • 素晴らしい仲間とのネットワークが出来た(広がった)。
  • 病児保育で体調の説明が出来た
  • 身体の事を詳しく学べ、子どもたちへ伝える大切さを知った
  • 体について子どもに説明する時。ヘルメット を被りたがらない時は、脳はお豆腐くらい柔らかいと具体的に伝えられたので納得しているようでした。
  • おはなし会のいろいろな進め方を知ることができた
  • 健康教育を行う際、からだの仕組みについて、子ども達に教えたいと思っていました。しかしその方法ややり方に悩んでました。実際研修会で興味を持ってもらえるための具体的方法が知れたり見れたりする事が出来た。これでいいのだと言う私自身の自信にもつながり役に立ちました。
  • 何のためにお子さまに体の事を伝えていくのか?という根っこの部分が、研修前と後ではまったく違ってきました。その根っこになる考え方「お子さまのしあわせな今と未来のために」自分の体の事を知るのはwell-beingに繋がる、という信念ができたことで、保健教育として体のお話をしていく柱になっています。
  • 絵本等の媒体は、あくまでもツールであって、何を用いても良いと思いますが、系統別にまとめられている「わたしのからだ」はとても使いやすいです。
  • 興味があった内容について、知ることができたと思えたから。
  • 健康相談コーナーに展示されている「からだTシャツ」について学生ボランティアに説明できる
  • 子供たちに分かりやすく、興味を持たせるような内容を学ぶことが出来、大変勉強になりました。
  • 私自身が、分かりやすく、からだのしくみを知るきっかけになりました。孫が(現在7才)興味を持ち、一緒に読む機会が得られました。
  • 自園、姉妹園9園の主に年長児に対する健康教育媒体に取り入れました。全園カラダフシギの絵本セットを購入し、2019年度より、カリキュラムにも追加しました。各園看護師が保健年間計画をたてて実践しています。
  • 自分の図書館のお話しボランティアさん等と一緒に参加したので研修会の内容について後日意見交換したりした。さらに図書館に小学生(1年生)が来る「図書館探検」で、研修会当日に購入した紙芝居を使ったお話会をボランティアさんがおこなった。
  • 人脈ができた
  • 保育園で看護師をしておりますが、主に園児への健康教育を実施するにあたり、教えていただいた話し方などを参考にしています。また、同じ自治体の保育園看護師達で健康教育プログラムを作成したのですが、資料や教材が大変役に立ちました。

Q4:研修会の参加後に、子どもに体のお話をしたことがありますか?

Q5:「はい」の方は、どのようにお話をしましたか?(場所、延べ回数、対象年齢、系統、使用教材、やってみての感想など)

  • 勤務先小児外来で、一回のみ。5歳に対し、絵本と手作り冊子を使い、病気と治療の話の際に使いました。一緒にいた保護者や兄弟の理解にも繋がったように感じました
  • 自宅に孫が来た時、体の構造を話してあげて、絵本で読み聞かせをして喜ばれました。 新しい絵本と紙芝居を手元に取り寄せて、孫2人はお互いに、読み聞かせや紙芝居をしていました。系統は第7巻以外全部です。合計で 5回位でした。
  • 読み聞かせの会に参加しており、消化器系の話を認定こども園の年長にしました。
  • 小学校の図書の時間にて、背骨の話をしました。小学校二年生へ。
  • 職場(保育園)で20名前後(幼児クラス)1回だけではなく複数回話をすると興味関心が子ども達の反応が出てきている
  • 当初、寝る前の絵本として、兄妹に読み聞かせをしました。 娘は特に呼吸器がお気に入りで、深呼吸をしながら肺のふくらみを確認していました。 また、最近でも性に関する話の時の説明に絵本の絵を使って説明をしました。① 息子が4年生の時に、野球のキャッチャーでファウルカップを装着しなければならないときに嫌がりました。夫は「ルールだから」と説明し、私は絵本を取り出し、精巣がいかに大切かという話をしました。(夫苦笑い) ②娘、おりものらしきものが出てきた時に、あらためて、子宮と膣の話を絵を見ながら話しました。
  • 近所のレンタルキッチンの栄養士の方とのコラボレーションで全7回行いました。 対象は幼稚園児とその兄弟姉妹、膵臓の話以外の絵本と、アマゾンで購入した臓器エプロン、その他テーマごとに補足のためのアイテムを作成したりして使用しました。 いかに分かりやすく伝えるか悩みましたが、毎回真剣にお話しを聞いてくれて、ちょっと大変でしたが楽しかったです。
  • 勤務している保育園で年長児を対象にお話をしました。
  • 図書館・保育園・保健所、等 5~6回、 3~小学一年生、トイレ関係の絵本と一緒におしっこ・ウンチ・手洗い。うがいの大切さについて、からだ全般を通して演じたことはありません。 紙芝居・絵本、 教材の全てを読むのは子供たちには少し長くて難しいので、大事だと思うところや面白いところ、不思議だと思ってもらえるところ等を抜粋して楽しんでもらっています。 
  • 保育園で5歳児に脳の話をしました。「からだふしぎ」の本とターッパーに入れたとうふを使って実験しながら、脳の大切さを話しました。本も楽しく見てくれました。「脳はとうふみたいなんだよね」と次の日に何人かに言われ興味深く話を聞いていたのだと思いました。
  • 研修としてではなく、日常的なケアの際に、お話ができる未就学児をケアする際に、なんでウンチが出るのか話したり、その親御さんへ説明する際にわかりやすい言葉の選択をヒントとして助言することがありました。
  • 小児はり治療の中で役立っていると思います。
  • 自宅で3歳の孫と絵本を見ながら話しました。絵を見ながら排泄のことなど関心を持っていたようでした。
  • 研修会後は、保育所、認定こども園、幼稚園の5歳児に8回、園と協力して一緒に企画から取り組んでいる(園外協力者として)。一部の園では保護者も参加出来るおはなし会を行った。教材はNPOで購入した紙芝居(全ての系統)を貸し出し、日頃から園で使用してもらい、その中から1ないし2系統を取り上げて(消化器系や循環器系が多い)、紙芝居以外の教材(からだエプロン、おしっこの色、聴診器、タッパに入った豆腐など系統によって様々)を使った演習を取り入れながら「おはなし会」を開催した。開催後、園独自の「からだ」を伝える取り組みが継続されており、「おはなし会」をきっかけに園独自の工夫がされていた。全て「おはなし会」がきっかけで園児の質問や発言から展開したと担任(園)から聞いて、「おはなし会」の効果と5歳児の能力に感動している。
  • 小児科待合室にて 静かに待たせるために 3才~5才の幼稚園児
  • 学校図書館 2回 小学生(1~3年) 「コロナってなに?」 呼吸器系 息を吸うこと(空気がどうやって体にはいってくるのかな?) 藤田医科大学感染症科で作成している「コロナウイルスってなんだろう?」 を読み聞かせ、きれいな空気を探しにいこうでまとめた。 (うがい、手洗いの大事さ・人に移さない・三密を避けよう)などに繋げた。 3月、学校が休校になる頃、子どもたちにおはなし会として行った。 どんなことに気を付けていけばよいのか、伝えておこうと実施したが 呼吸器の絵本がとてもわかりやすく理解していた様子だった。 紙芝居仕立てにした資料とともに、関連の感染症の本を展示した。
  • 子どもが通っていた保育園の参観日。一回。 5才。呼吸器。気管と食道の位置について伝えて、よく噛んで食べる意味について話しました。よく分かったと感想をもらえました。
  • 幼稚園、3回、年長さん、紙芝居
  • 保育室、2回、5歳児、腎臓の働き、 尿検査をする際に、おしっこはどうやって作られるのかを伝えるために、研修会の紙芝居を使用しました。 少し難しいところはありますが、よく聞けていたと思います。 尿検査の提出も子ども達が親に検査はまだかと催促していたという話を保護者から聞いたりしたので、興味関心を引き出すことができたと思います。
  • 一年を通して、絵本を使って5歳児クラスでお話しています。生殖器だけは経営者の許可が降りず行えていません。昨年の夏には、内臓のエプロンを使って、これまでの復習的な学びをして、生活素材で子どもたちが模型を作りました。 お子さまはもっともっとと知りたがります。出てくる質問もたくさんです。大人が思いもよらない質問もあります。質問に答えてると「どうして先生は何でも知ってるの?」と聞かれたり、自分で図鑑や絵本で学んだことを話に来てくれたり、楽しい関わりも増えます。 感心する言葉をお子さまから聞くこともあります。今年度、泌尿器のお話をしたときに、熱中症や脱水のお話もしたのですが「おじいちゃんやおばあちゃんになると、なんでしわしわになるのか?」という質問に答えたら、お子さまが「あ~、葉っぱとおんなじだね。葉っぱも水分がなくなって、しわしわになったり、カサカサになったり...」と声に出しながら納得していました。子どもの力を感じた瞬間でした。
  • 保育園での出張お話会で、1回だけ5才児向けに、たべたもののとおりみちを読み、その後、パネルシアターで「トイレの応援歌」をやりました。興味深く、見てくれました。
  • 保育園の年長、年中に向けて、絵本などを使い、毎月テーマをかえて身体のつくりを話しています。1クラス20人ほどいるので、絵本では小さいため紙芝居を購入したいと思っています。
  • 保健年間計画を作成し、年長児に対し、クラス内で時間を30分程度健康教育タイムを設け、1回1冊読んで、読み聞かせ後に感想や質問タイムをとっています。使用教材はカラダフシギの絵本、等身大のからだジグソーパズル、たべものの通り道エプロンシアター、聴診器等、その都度看護師があると良いと思われる副教材を用いて行っています。

Q6:研修会より前から、子どもに体のお話をすることがありましたか?

Q7:「はい」の方は、どのように子どもに体のお話をしていましたか?(場所、延べ回数、対象年齢、系統、使用教材など)

  • 以前体の事を学んだことがあり、自分及び孫にも体の事を安心して説明出来ました。この時は10才と7才の孫にお話だけです。
  • 認定こども園 1回 年長 消化器の紙芝居
  • 自分の子どもへ赤ちゃんがうまれるという性の絵本を読み聞かせしていた。
  • プライベートゾーンの話やからだの仕組み(食べたものがうんちになるまでなど)幼児クラスを中心に職場(保育園)で実施。からだの臓器が説明されているエプロンシアターなど市販教材を使用した。
  • 質問やケガがあると簡単にこたえる程度。 鼻くそってなに?や、カサブタをむくな、の話など。
  • 図書館、保育園、保健所、年2~3回、3才~小学一年生、トイレ関係・手洗い・鼻をかむことの大切さ等 絵本・紙芝居
  • 保育園で、絵本や紙芝居で消化器の話、お尻ふき指導、手洗い指導、歯の話等はしたことがあります。4・5歳児主に5歳児が多いです。
  • 産後のお母さんを対象にケアをしていますが、その方の上のお子様(未就学児)にどのようにトイレトレーニングをしていけばいいかと相談されたときに、お子さまと直接お話する機会がありました。
  • 快眠快食快便が健康の基本、というお話の中で。乳幼児は保護者に、幼稚園児は子ども自身が理解するという感じです。
  • 場所は幼稚園、保育所や小学校が中心。回数は年間10回以上が約8年、数回程度が5年あるため、のべ回数は多い。対象は年長から小学校1・2年が多かったが、決めていたわけではない。子どもに体のお話についての要望があった園や教育委員会、各学校と打ち合わせをして、対象や運営方法、使用教材を決定していた。研修会前の活動は「生殖器系」が多く、使用教材もその都度、年齢や要望でアレンジして、スライドやシナリオを作成。音楽も選曲して作成していた。「からだ ドックン ドックン ・・・」の絵本は初版当初から活用していた。
  • 保育園やこども園、3回、年長さん、紙芝居
  • ホールで0~2歳児、3~5歳児、合同で寸劇を見せていた。内容はなにがしかのトラブルで、叩く、蹴る、ひっかく、があり、そういう事をされると痛いよね、嫌だよね、体の真ん中や頭は大事な物が入ってるから、叩いちゃダメだよね、と進み、最後にはごめんねいいよ、で仲良く遊ぶ、という流れ。 前任者からの流れだったので、モヤモヤしながらも変えずに何年も過ぎてしまい、新たな形を模索していたところに「からだせんせい」の研修を見つけた!
  • 主に幼児組対象で、頭や内臓など、大切なものが体にいろいろあること、お友達を叩いたり蹴ったりすると、これらが傷つく可能性があるので、気を付けましょうと話したり、骨やウンチ、目、耳などの話しを、各園オリジナル教材やおはなし、寸劇等で行っていました。
  • 場所や回数、対象などは同じですが、よい教材が見つからず、手探り状態でした。正直、健康教育に自信がなかったです。

ここからは、回答して下さった方について伺いました。

●ご年代

●性別は、男性1名、女性37名でした。

●お持ちの資格

●現在の職場

●お住まいの地域

ご協力いただいたからだせんせいの皆様、どうもありがとうございました。